Entranced

心を解き放て

小沢健二『アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)』

f:id:kmartinis:20180212181001j:plain

 

アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)

アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)

  • 小沢健二
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

日比谷公園の噴水が
春の空気に虹をかけ
神は細部に宿るって
君は遠くにいる僕に言う
僕は泣く

 

どこまでも私的で詩的。

より希望的で明朗な音楽を世に放つこと。90年代の大衆音楽が大きな意味で担っていた「世間を活気付ける」という役割を振り返るように、こう歌っている。

駒場図書館をあとに
君が絵を描く原宿へ行く
しばし君は
消費する僕と消費される僕を
からかう

この曲は岡崎京子の筆のタッチをイメージしたものらしい。ストリングスは“音の線が見えるように”“さらさらと”という理由でカルテットに。作り込まない、を意識したと言ってた。ベースが一音ずつ下がっていくカノン進行が特徴的。

 

下北沢珉亭
ご飯が炊かれ麺が茹でられる延々
シェルター

ちゃんと食べること 眠ること
怪物を恐れずに進むこと

『フクロウの声が聞こえる』でも歌われているように、やはり食は力だなと思う。飽食の現代において、食糧難とは無関係のように思える僕たちでも食は「いきる」の源泉であることを知ってるのは、このように歌い継がれているからだろうか。脳の深いところに安心をもたらしてくれている。美しい曲です。おなかすいた。