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心を解き放て

学問のおかしさ『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』

 

穴だけ残して食べることは可能なのか? 

ドーナツには穴が開いている。その穴を残して食べることは可能か?そんなトンチの題材に大阪大学の12の分野の教授が真剣に専門知識を駆使して答えを探るというユニークな内容になっています。 

「ドーナツを穴だけ残して食べるなんて,そもそも不可能だし、馬鹿げている.

ドーナツは食べてしまったら,あとかたもなくなる.穴だけ残して食べることは不可能であり,そのような問いかけ自体がそもそも不適切である.以上.」

 これは極めて常識的な回答です.でも,本当にそうなのでしょうか? ドーナツの穴だけ残して食べることは,本当に不可能なのでしょうか?

 「ドーナツを穴だけ残して食べることは不可能である.」

 そんな常識を疑ってみようではないか.やり方によってはドーナツを穴だけ残して食べることができるかもしれない.少なくとも,はなから無理とあきらめないで,どうやったら穴だけ残して食べられるのか,ちょっと考えてみようではないか.

 そんなことを考えた大阪大学の教員たちが,「ドーナツの穴」について,結構本気で取り組んでみた.その成果が,みなさんの手に取っているこの本です.

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また、「大阪大学ショセキカプロジェクト」という試みで企画・提案から編集作業、装丁や広報、販売までまで大阪大学の学生さんが全て行なっているそうです。

 

「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」というテーマ

そもそもの話、このテーマは2ちゃんねるに投稿されたコピペが発端となっていて、僕はそれを知らなかった。それはこう言ったもの。

ドーナッツの穴だけ残して食べる方法
 

 ∟物理派-巨大なドーナツを光速で回転させることにより穴が空間的に閉じ(ry
       -箱に青酸カリの入ったビンと一緒に入れて(ry
 ∟化学派-穴に空気とは違う気体をつめれば?(それ残ってるのその気体じゃん派)
 ∟数学派-非ユークリッド幾何学的には可能(難しいよ派)
 ∟統計派-100万回食べれば1回くらい穴だけ残ってるかもしれない(めんどくさいよ派)
 ∟地学派-半減期を調べれば穴の存在を証明できるかもしれない(本当かよ派)
 ∟芸術派-私が存在しない穴を写実することでなんとかできないだろうか?(別問題だよ派)
 ∟哲学派-穴は形而上的な存在の定義外にあり、超空間的な(ry
 ∟報道派-まずはドーナツに穴が空いているか世論調査すべき(捏造だよ派)
 ∟政府派-真に遺憾であり今後このような事態が起こらぬよう最大限の努力を(ry
 ∟一休派-では穴だけ残しますからまずは穴の存在を証明してください(天才だよ派)

ドーナッツの穴だけ残して食べる方法 : 2chコピペ保存道場

 

こんな感じ

第3章「とにかくドーナツを食べる方法」 では、「穴とは何か?」という考察から始まり、空間の話になる。そして集合を用いて数学的に説明して、 

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穴の定義づけ→題の具体化→そしてこう。

 

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笑ってしまう。 

本全体を通して、学問とは何か?ある学問とある学問はどのような次元で隔てられているか?学ぶことのおもしろさ、学ぶことによっていかに世界は変わってみえるか?といった、普遍性を思わせる内容になっていて楽しかったです。